CodeWhisperer 終了…でも困らない！ AWS Q Developer 乗り換え完全ガイド

「CodeWhisperer が終了？でも困らない！」 AWS の AI コーディング支援は 2025 年、すべて Amazon Q Developer に統合されました。この記事では旧 CodeWhisperer ユーザー、そして AI コーディング自体が初めての方に向けて、10 分で乗り換え＆初期体験 まで完了する手順をまとめます。

統合の背景とタイムライン

まずは、CodeWhisperer から Q Developer への統合についての公式アナウンスと、サポート終了スケジュールをおさらいしておきましょう。

2024-04-30 : CodeWhisperer は「Amazon Q Developer」ブランドに統合と発表 (docs.aws.amazon.com)
2025-03-31 : 旧 CodeWhisperer 無料プラン新規登録停止
2025-06-30 : 旧 IDE 拡張が自動アップグレード（CodeWhisperer → Q Developer)

乗り換え前チェックリスト

IDE・アカウント・料金プランなど、はじめに確認すべき要件を整理します。

項目	最低要件	備考
IDE	VS Code 1.87+ / JetBrains 2024.1+ / Cloud9	2025-05 時点で Eclipse Inline Chat は Preview (docs.aws.amazon.com)
AWS アカウント	Builder ID or IAM User/Role	IAM ポリシー例は §5 参照
ネットワーク	*.amazonaws.com:443 へ HTTPS	プロキシ環境は環境変数 `HTTP_PROXY` 設定
料金	Q Developer (Basic: 無料, Pro: $19/月)	旧無料枠はそのまま Basic に移行

インストール & 初期設定（所要 5〜10 分）

IDE 別のセットアップを クリック操作レベル で具体的に解説します。VS Code を使わない方にも対応できるよう、JetBrains・Cloud9・CLI までカバーしました。

VS Code 拡張を入れる（5 分）

Extensions (Ctrl+Shift+X) を開き Amazon Q を検索 → Install

自動で再読み込みが走るので、左 Activity Bar に Q アイコン が追加されたことを確認

コマンドパレット > Amazon Q: Sign In → ブラウザが開く

Builder ID 利用者はメール認証 → 10 秒後に VS Code にトークンが返る。
IAM ユーザー/Role はコンソール認証 → IAM ポリシー が付与済みか確認。

ステータスバー右下が Q‑緑 になれば接続完了

main.py などを開き、空行で Ctrl+Space → 補完候補が表示される

Proxy 環境: settings.json に "http.proxy": "http://proxy.example.com:8080" を追加し、AWSQDeveloper: Use System Proxy を true に。

JetBrains IDE（IntelliJ / PyCharm / WebStorm）（5 分）

Settings > Plugins → Marketplace で Amazon Q をインストール

IDE 再起動 → 右下バブルに “Sign in to Amazon Q” が表示

Tools > Amazon Q > Sign In から認証

エディタ左端の 電球マーク に Fix with Amazon Q が現れれば成功

Cloud9（ブラウザ IDE）（3 分）

新規 Cloud9 環境を起動 → 右サイドバー > Amazon Q

“Enable” を押すと自動でロール AWSServiceRoleForAmazonQDeveloper が付与される（初回のみ）

以降は VS Code と同じ /test コマンド等が使用可能

CLI Quick‑Start（オフライン補完用）（2 分）

Command

pip install aws-q-cli
awsq auth login # ブラウザで Builder ID 認証
echo "def add(a,b):" | awsq suggest

awsq suggest が Python 関数の残り実装を返せば OK。

初期動作チェック

操作	期待結果
チャットに `//q explain this code`	選択範囲の自然語解説が返る
`/test` を打つ	対応言語のユニットテストファイルが生成される
`/security-scan`	CVE と修正提案がリスト表示

つまずきポイント早見表

症状	原因	解決策
サインイン後もステータスが赤	`qdeveloper:*` ポリシー未付与	IAM コンソールでポリシーをアタッチ（§5）
補完が遅い／来ない	Draft モード=OFF、ネットワーク遅延	VS Code 設定で `awsQDeveloper.completion.mode = draft` を有効化
テスト生成でエラー 429	同時リクエスト上限	30 秒空けて再実行 or Pro プランへアップグレード

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機能の移動先の把握

機能の移動先の把握

CodeWhispererの機能が Q Developer のどの機能に相当するのかの機能マッピングです。

CodeWhisperer	Q Developer 相当	補足
Inline Suggestions	同上 (Ctrl+Space)	精度向上、LLM パラメータ自動調整
Security Scan	`/security-scan` コマンド	プロジェクト全体 or Diff 指定可
Reference Tracker	チャット内 `Explain source`	OSS ライセンス文章を自動生成
Customization (Recommender)	Context control 機能	100k 文字までファイルを追加 (aws.amazon.com)
Test Generation (Preview)	`/test` コマンド	すべてのサポート言語に拡張 (aws.amazon.com)

必須 IAM ポリシー（テンプレ）

プロダクション環境で最小権限を設定する方法です。

JSON

{ "Version": "2012-10-17", "Statement": [ { "Effect": "Allow", "Action": [ "qdeveloper:GenerateRecommendations", "qdeveloper:Chat", "qdeveloper:GenerateTests" ], "Resource": "*" } ]
}

旧 codewhisperer:* は 2025-06-30 で非推奨になるため、必ず置き換えましょう。 (docs.aws.amazon.com)