メンテナンスなどで物理的に離れた場所に置かれたパソコンやサーバに接続する際に利用されるRDP(リモートデスクトップ接続)で、リモート先と手元の端末間でコピー&ペーストが出来なくなった際の対処方法をシェアします。
コピー&ペーストが出来なくなると、けっこう辛い
リモート先と手元の端末間でコピー&ペーストなんて使わないよ…という場合には、この対処は不要です。コピー&ペーストを利用するケースとしては、こんな感じ。
- 手元の端末に用意しておいたコマンドを実行したい
- サーバで取得したログファイルを回収したい
コマンドが長かったり、タイプミスを防ぐために予めテキストファイルにコマンドを記述しておいて、作業当日はコマンドをコピー&ペーストで実行していく場合もあるかと思います。逆にサーバで取得したログをサポートに送るために、手元の端末に持ち出したい場合にも、コピー&ペーストで解決します。
rdpclip.exeを再起動する
RDP(リモートデスクトップ接続)を利用している時に、手元の端末とリモート間でコピー&ペーストができない場合、ほぼこれが原因です。
再起動すべきrdpclip.exeはリモート先で動作しているので、手元の端末を再起動したとしても改善しません。再起動するには、リモート先の環境で「タスクマネージャー」で rdpclip.exeを見つけ出して再起動しましょう。RDPクリップモニターという名前で動作している場合もあります。
検索に「タスク」と入力すればタスクマネージャーを見つける事ができます。または、Cirl + Del + Altで呼び出しても良いです。慣れた方法でタスクマネージャーを起動しましょう。手元の端末ではなく、リモート先の環境で実施する必要があります。
「rdpclip.exe」 、もしくは「RDPクリップモニター 」というプロセスを右クリックしてサブメニューから「タスクの終了」を選択して終了させます。終了させたタスクが一覧から消えたことを確認してください。
タスクマネージャーの上部メニューにある「ファイル」から「新しいタスクの実行(N)」をクリックします。
「新しいタスクの作成」のポップアップが表示されたら、「開く」に「rdpclip.exe」を指定して、Okをクリックします。
プロセスの中に 「rdpclip.exe 」、もしくは「RDPクリップボードモニター」が存在することを確認します。
これにて rdpclip.exe の再起動は完了です。リモート先と手元の端末間でコピー&ペーストができることを確認してください。
RDPでコピー&ペーストがする際の注意事項
リモート先とクライアント(ローカル端末)間で、ファイルを便利に移動できるRDPのコピー&ペースト機能ですが、クライアントのWindowsバージョンによってコピー&ペーストできるファイルサイズに制限があります。
- Windows 7/Server 2008 R2以前:2GB
- Windows 8.1/Server 2012以降: 4GB
Windows7やWindows Server 2008 R2が利用されている人はほぼ消えたと思うので、4GBまでのファイルがコピー&ペースト可能と覚えておけば良いでしょう。
もし、4GBを超えたファイルを移動させたい場合は、リモートとクライアントの両方が接続できるファイルサーバを利用するか、ファイル分割してダウンロードするという方法で対処してください。前者が用意されているケースは稀なので、7zipなどの分割圧縮が可能なソフトウェアを利用してファイル分割する方法が一般的です。