チームマネジメントに悩むリーダーの皆さん、こんにちは。22年間のIT業界経験の中で、ファミレス店長からシステムオペレータ、そして現在のプロジェクトマネジメントまで、様々なチーム運営を経験してきた私が、今回は三浦将氏の「チームを変える習慣力」をレビューします。
プロジェクトチームが思うように機能しない、メンバーのモチベーションが上がらない、といった課題は多くのリーダーが抱える共通の悩みです。私自身も40代になって改めて感じるのは、個人の能力よりもチーム全体の習慣が成果を大きく左右するということ。本書は、そんなチーム運営の本質を習慣という切り口で解き明かしてくれる一冊です。
🎯 チーム習慣の重要性
個人スキルよりもチーム全体の習慣が成果を決定する
📋 実践的な手法
すぐに導入できる具体的なチーム習慣改善メソッド
💡 心理学的アプローチ
行動変容の科学的根拠に基づいた理論と実践
⚡ 段階的改善プロセス
無理のない範囲で確実にチームを変える方法論
🔄 継続可能な仕組み
一時的でない持続的なチーム変革の仕組み作り
📊 測定と改善
チーム習慣の効果を定量的に測る指標とPDCA
👥 リーダーシップ論
習慣を通じてチームを導く新しいリーダーシップ像
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📖 書籍名
チームを変える習慣力
✍️ 著者
三浦将(みうら しょうま)
🏢 出版社
クロスメディア・パブリッシング
📅 発売日
2023年3月
📏 ページ数
224ページ
💰 価格
単行本:1,628円(税込)
Kindle版:1,465円(税込)
三浦将氏は、組織開発・チームビルディングの専門家として20年以上の経験を持つコンサルタントです。大手企業から中小企業まで、幅広い組織のチーム変革を支援してきた実績があります。
🎓 専門分野
組織心理学、行動変容学、チームダイナミクス
💼 支援実績
500社以上の組織変革プロジェクトを手掛ける
📚 著書実績
チームマネジメント関連書籍を10冊以上執筆
22年間のIT経験の中で、私は様々なチーム運営を経験してきました。ファミレス店長時代の人材育成、システムオペレータ時代のチーム連携、現在のプロジェクトマネジメントまで、それぞれの段階で「チームを変える」ことの難しさを痛感してきました。
25歳から30歳まで携わったシステムオペレーション業務では、24時間365日の監視体制を複数のメンバーで運営していました。この時に最も苦労したのが、「報告・連絡・相談」の習慣作りでした。
障害発生時の初動対応で、個人の判断にバラツキがあると大きな影響が出ます。本書で紹介されている「小さな習慣から始める」アプローチは、まさにあの時代に必要だった考え方でした。
現在担当している大手企業向けシステム導入プロジェクトでは、開発チーム、運用チーム、顧客側担当者など、立場の異なるメンバー20名以上をまとめる必要があります。本書の「共通の習慣を作る」手法を読んで、まさに今必要な内容だと感じました。

🔄 習慣の可視化
チーム内の行動パターンを客観的に把握し、改善点を明確にする手法
⚡ 小さな変化から始める
劇的な変革よりも継続可能な小さな改善を積み重ねるアプローチ
🎯 共通目標の設定
チーム全員が向かう方向を統一し、個人の行動を連携させる方法
📊 定期的な振り返り
週次・月次でチーム習慣の効果を測定し、PDCAを回す仕組み
👥 相互承認の仕組み
メンバー同士が良い習慣を認め合い、継続モチベーションを高める工夫
これらの習慣を導入して2ヶ月が経過しましたが、明らかにチーム内のコミュニケーションが改善されました。特に、問題の早期発見と解決スピードが30%向上したことを実感しています。
総合評価:⭐⭐⭐⭐⭐(4.4/5)
実用性: ⭐⭐⭐⭐⭐ – 即座にチームで実践できる具体的な手法が豊富
読みやすさ: ⭐⭐⭐⭐ – 図表と事例が多く、224ページを3時間で読了可能
IT適用性: ⭐⭐⭐⭐⭐ – システム開発・運用チームに直接活用できる内容
長期価値: ⭐⭐⭐⭐ – 組織変革の本質を理解でき、長期的に参考になる
コストパフォーマンス: ⭐⭐⭐⭐ – 1,628円で得られる価値は十分に高い
✅ 実践的な手法
理論だけでなく、明日から使える具体的なワークシートやチェックリストが充実
✅ 科学的根拠
行動心理学の研究結果に基づいた信頼性の高いメソッド
✅ 段階的アプローチ
小さな変化から始めて無理なく継続できる設計
✅ 業界横断的
IT、製造業、サービス業など様々な業界の事例を紹介
✅ 測定可能な指標
チーム習慣の効果を数値で把握できるKPI設定方法
❌ 即効性への期待
習慣変容には最低3ヶ月程度の継続期間が必要
❌ 一人での実践限界
チーム全体の協力がないと効果が限定的
❌ 組織風土の影響
上層部の理解がない環境では導入が困難
❌ 詳細な理論解説
学術的な深い理論よりも実践重視の内容構成
✅ おすすめできる人
チームリーダー、プロジェクトマネージャー、中間管理職として5名以上のメンバーをまとめる立場の方。特にITエンジニア、製造業の現場リーダー、サービス業の店長クラスの方には直接的に活用できる内容です。
✅ 特に効果的な場面
新しいチームの立ち上げ時、既存チームの生産性向上、リモートワーク環境でのチーム連携強化、プロジェクトの品質向上を目指している場合。
❌ おすすめしない人
個人の習慣改善にのみ興味がある方、理論研究が目的の方、即座に劇的な変化を期待している方。また、チームメンバーの協力を得られない環境にいる方には効果が限定的です。
22年間のIT経験を振り返ると、技術スキルよりもチーム運営の巧拙が成果を左右することを痛感します。特に40代になってからは、若い頃のような個人プレーではなく、いかにチーム全体のパフォーマンスを引き上げるかが重要になりました。
本書は、私がファミレス店長時代に感覚的に行っていたチーム作りを、科学的な裏付けを持って体系化してくれた印象です。システムオペレータから管理者、そして現在のプロジェクトマネジメントまで、それぞれの段階で「あの時この本があれば」と思える内容でした。
特に印象的だったのは、「完璧を目指さず、継続可能な小さな改善を積み重ねる」という考え方。大阪に移住して19年、様々なプロジェクトで成功と失敗を繰り返してきた経験から、この哲学の重要性を改めて実感しました。
としゆき