バレーボールのワールドカップは、なぜいつも日本で開幕されるのか

バレーボールのワールドカップが開催されるたび「また日本開催?」と思ったことはありませんか?実は僕が初めてバレーボールのワールドカップを現地観戦したのは中学生の時でした。ちょうどジャニーズのV6がバレーボールの公式サポーターに就任した年です。その時は日本開催なんてレアだから見に行かないと!!とお小遣いを握りしめて観戦に行きましたが、実はずっと日本で開催されてたんです。今回は、なぜバレーボールのワールドカップは日本で開催されるのか、その驚くべき理由をシェアします。

Yukishi log 的まとめ

🇯🇵 1977年以降バレーボールワールドカップは毎回日本開催

💰 国際連盟の収入90%以上が日本からの放映権・スポンサー料

📺 「東洋の魔女」人気がきっかけで商業的成功を狙った

🎯 日本戦は毎回19時開始など開催国優遇の仕組み

⚠️ 日本チーム弱体化で国際連盟が危機感を抱いている

🎪 ジャニーズ起用も人気維持のためのテコ入れ策

ワールドカップの日本開催は常識?

夏の高校野球と言えば甲子園!と同じくらい、バレーボールのワールドカップと言えば日本開催なんです。1977年のワールドカップ以降、ずっと日本開催です。これが、他のワールドカップと違うところ。

2000年以降のバレーボール ワールドカップの開催国を表にしたら、日本一色です。何の意味もない表になりました。

2000年以降のワールドカップ開催国
男子大会女子大会
2003日本日本
2007日本日本
2011日本日本
2015日本日本
2019日本日本

ここからは、なぜ日本でワールドカップは日本で開催されるのかを掘り下げていきます。

国際試合は毎年開催されている

ワールドカップ以外にもバレーボールの国際試合は3つあって、これはすべて4年毎の周期で開催されています。開催年は重複していないので、結果的に国際試合は毎年開催されてることになります。

バレーボール4大国際大会

🏅 オリンピック(4年周期)

🏆 ワールド グランド チャンピオンズカップ(4年周期)

🌍 世界選手権(4年周期)

🏐 ワールドカップ(4年周期)

今年2019年はワールドカップ、来年2020年はオリンピックが開催されますね。2年連続でバレーボールの国際試合が日本で開催されます。おそらく2021年に開催されるであろうワールド グランド チャンピオンズカップも日本開催なので3年連続で日本開催になりそうです。

世界大会の開催地を徹底調査

ワールドカップ以外の国際大会がどこで開催されているのか、4つの国際大会を1つの表にしてみました。ワールド グランド チャンピオンズカップは長いので、略称のグラチャンで記載しています。

💡 驚愕の事実

2000年以降、2020年までの21年間、男女別42大会。ほとんどが日本開催です。ワールドカップどころか、バレーボールの国際試合はほとんど日本で開催されていることが判明!

開催年大会種別男子大会女子大会
2000オリンピックオーストラリア オーストラリア
2001グラチャン日本 日本
2002世界選手権アルゼンチンドイツ
2003ワールドカップ 日本 日本
2004 オリンピック ギリシャ ギリシャ
2005 グラチャン 日本 日本
2006 世界選手権 日本 日本
2007 ワールドカップ 日本 日本
2008 オリンピック 中国 中国
2009 グラチャン 日本 日本
2010 世界選手権 イタリア 日本
2011 ワールドカップ 日本 日本
2012 オリンピック イギリス イギリス
2013 グラチャン 日本 日本
2014 世界選手権 ポーランドイタリア
2015 ワールドカップ 日本 日本
2016 オリンピック ブラジル ブラジル
2017 グラチャン 日本 日本
2018 世界選手権 イタリア 日本
2019 ワールドカップ 日本 日本
2020 オリンピック 日本 日本

世界大会の日本開催が多い理由

バレーボール試合の様子
出典:Wikipedia

東洋の魔女人気がすべての始まり

今では日本開催が毎年のように行われている世界大会ですが、1970年頃までは日本での開催はなかったようです。日本開催が始まったのは東洋の魔女と呼ばれた日本国内のバレーボール人気がきっかけ。

商業的成功の仕組み

💰 日本の高いバレー人気に目をつけた国際バレーボール連盟

📺 放映権料とスポンサー収益で興行的成功を狙う

🌍 世界的にはマイナースポーツだが日本では大人気

🤝 国際連盟と日本企業の思惑が完全に一致

当時のバレー人気に乗って興行的な収益を上げようと国際バレーボール連盟(FIVB)に働きかけ日本開催を勝ち取りました。国内人気はあるものの、世界的に見れば人気のないマイナースポーツのバレーボールを商業的に成功させるのは日本しかないという国際バレーボール連盟と日本企業の思惑が一致した結果です。

💡 驚きの収益構造

今では、オリンピックを除く国際試合のほとんどは日本開催。国際バレーボール連盟の年間収入の90%以上は日本から得ているとも言われています。放映権、スポンサー収益が主な収入源です。

ボクシングや剣道などで運営側の不公平感を訴えるニュースがありましたが、バレーボールの世界でも同じようなことが生じているんです。

開催国 日本に有利な試合設定

危機感を感じる国際バレーボール連盟

国際バレーボール連盟は、危機感を感じています。それは日本のバレーボールチームが弱すぎるから。世界的に見れば絶望的に人気のないマイナースポーツのバレーボール。実質、日本からの収益で運営している国際バレーボール連盟なので、このまま日本が負け続けて日本国内の人気が下火になったら、国際バレーボール連盟の運営資金が不足してしまいます。

⚠️ 日本バレー界の現状

📉 実力低下: 世界ランキングで低迷が続く

💸 収益への影響: 人気低下で放映権料・スポンサー離れの懸念

🎭 テコ入れ策: ジャニーズ起用で話題性確保

ジャニーズと組んだプロモーションを行なっているのも、国内人気が下火にならないようにとテコ入れした結果なんです。

日本に有利な試合時間設定

日本国内で開催される国際試合。なぜか19:00頃に開始されるのが当然だと思ってませんか?実は第1試合、第2試合と朝から淡々と進められていて、日本はいつも同じ時間の試合枠なんです。海外チーム対海外チームの試合は日によって時間が異なるのに、日本はいつも同じ時間。

さらには日本戦の前だけ、盛り上げるための演出が入ったり、テレビCMや編集時間を考慮したセット間の休憩時間があるんです。海外チーム対海外チームの試合の前にはアイドルが踊ったり、セット間の休憩なんてないんです。

日本に有利とされる8つのポイント

日本戦だけ2セット目の終了後、10分間の休憩が入る

🌙 日本戦だけ夜の試合に固定

🎯 開催国特権でリーグ戦の対戦順を指名できる

📋 オリンピック予選の大会中にオリンピック出場規定が変更される

👑 グラチャンの推薦国枠は日本バレー協会と日テレが選べる

🏆 世界選手権2006で、6位の日本からMVPが選出

👨‍⚖️ 日本戦の線審(ラインズマン)が日本人

🎪 展開が盛り上がる組み合わせ(初戦は弱い国と戦って勝ち星を稼ぎ、国内のムードを上げて、後半で強豪と当たりボロ負け連続)

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